Columnコラム
脇汗の自費診療 ボトックス(ボツリヌストキシン)
こちらでは、脇汗の治療法の1つであるボトックス(ボツリヌストキシン)注射について、その仕組み、効果についてお話しします。
脇汗を引き起こす主な原因
脇汗の原因は、大きく分けて全身の汗腺と、ワキの下にあるアポクリン汗腺という特殊な汗腺の2つから出る汗が原因となります。全身に分布するエクリン汗腺からの汗は、主に体温調節を担っています。暑い環境や運動時に、皮膚の表面から水分を蒸発させることで体温を下げる働きをしています。エクリン腺から出る汗の成分は、ほとんどが水分で、サラサラしているのが特徴です。
一方、アポクリン汗腺は、思春期以降に活発になります。アポクリン汗腺から分泌される汗は、脂質やタンパク質、アンモニアなどを含んでいるため、ベタベタしています。この汗が皮膚表面の細菌によって分解されると、独特の臭いを発します。アポクリン汗腺は、精神的な緊張やストレス、性的な興奮などによって刺激を受け、汗を分泌しやすくなります。また、食生活も脇汗に影響を与えます。辛い食べ物やカフェインを多く摂取すると、発汗が促進されることがあります。
ボトックス注射
ボトックス注射は、ボツリヌストキシンと呼ばれるタンパク質を注射する治療法です。ボツリヌス菌を注射するわけではありませんので、ボツリヌス菌に感染する危険性はありません。ボツリヌストキシンは、様々な疾患の治療にも用いられています。
脇汗は、汗腺という器官から分泌されます。汗腺は、アセチルコリンという神経伝達物質からの刺激を受けて汗を分泌します。ボトックス注射は、このアセチルコリンの働きをブロックすることで汗の分泌を抑える効果があります。つまり、汗が出る指令を伝える神経の働きを弱めることで、汗の量を減らすのです。

ボトックス注射の効果の持続期間
ボトックス注射の効果は、3日~2週間で現れ、通常4ヶ月~9ヶ月程度持続します。効果の持続期間には個人差があり、体質や生活習慣、汗腺の活動性などが影響します。効果が薄れてきたと感じたら、再度注射することで効果を持続させることができます。
星ノ華スキンクリニック星ヶ丘では、お一人ひとりの状態をしっかりと伺い治療を行っております。お気軽にご相談ください。
参考文献
- McConaghy JR, Fosselman D. Hyperhidrosis: Management Options. American family physician 97, no. 11 (2018): 729-734.
〒464-0808
愛知県名古屋市千種区星が丘山手911番地
サンホシガオカ4F
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日・祝 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
09:30~18:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ◆ | ★ |
●:平日の診療は週1日お休みです。
◆:土曜日の診療は月1日お休みです。
★:日曜日・祝日の診療は月1回となります。
※保険診療は9:30~13:00、15:00~18:00です。
土曜日午後、日曜日、祝日は美容診療のみとなります。
名古屋地下鉄東山線「星ヶ丘駅」1番出口 徒歩20秒